【リンパ浮腫ドレナージ治療】をご紹介 3ヵ所で受けた感想もご一緒に

ドレナージ リンパ浮腫

こんにちは。

右脚リンパ浮腫歴5年です。

リンパ浮腫の治療のひとつ、ドレナージを今も受けています。
浮腫がよくなる助けになっている、と感じています。

でも、初めて受けたときは、かなり驚きました。

リンパ浮腫ドレナージは、ふだん受けているマッサージとまったく違ったから。

リンパ浮腫ドレナージは。

  • 手のひらで弱い圧をかけながらさすり、ゆっくり手のひらをずらしていく
  • 基本的に服と下着はすべて脱ぐ
  • 施術するのは医療関係国家資格とセラピストの資格を持つ人
  • 健康保険はほぼ使えず、自由診療が多い

さらに、受ける病院によってやり方が違うことがわかりました。

きょうは、リンパ浮腫ドレナージを、経験をまじえてわかりやすくご紹介します。

リンパ浮腫ではない人にも、美容リンパドレナージュを受けるときの参考になるはずです。

*経験からのご紹介ですので脚のリンパ浮腫ドレナージのお話になります。

リンパ浮腫ドレナージをご紹介します【病院3カ所の違いと感想あり】

リンパ浮腫ドレナージは、肩こりマッサージや美容のアロママッサージとは、違います。

違うと感じた点を4つのポイントにしてみました。

  • マッサージとは違い手のひらでやさしく
  • 服はすべて脱ぐ
  • 施術するのは国家資格のある医療者
  • 健康保険は使えず自由診療

この4つのポイントをもとに、順番にご紹介していきます。

でも、その前に。

「ドレナージ」で調べると、ドレナージだけではなく「ドレナージュ」ということばが、ひんぱんにでてきます。

まぎらわしくて、混乱します。

リンパ浮腫ドレナージをわかりやすくご紹介するために、まずことばの整理をしておきましょう。

必要なければ、この項目は飛ばしてください。

マッサージとドレナージの違い

マッサージ→さする・押す・もむ・たたく、などで体をリラックスさせたりほぐすこと
ドレナージ→排出・排液

マッサージとリンパドレナージでは、意味がぜんぜん違いますね。

ドレナージとドレナージュの違い

ドレナージ→英語で排液・排出のこと
ドレナージュ→フランス語で排液・排出のこと

dorainageを英語で発音すると、ドレナージ。フランス語で発音すると、ドレナージュ。
単語の意味は同じです。

けれど、日本語としてのドレナージ・ドレナージュは、それぞれ以下の意味で使われているようです。

ドレナージ→体内にたまっている余分な血液やウミや水分を体外にだす
ドレナージュ→体をさすり血液やリンパ液の流れをうながし老廃物を体外にだす

皮膚に強い刺激をあたえずにやさしくさすり、すでに体内にたまっているよけいな血液・ウミ・水分などを排出させるのが、医療リンパドレナージ。

皮膚に、あるていど刺激をあたえて血管やリンパ管を活発に動かし、リンパ管に老廃物を流してから体外に老廃物を排出させるのが、美容リンパドレナージュ。

美容リンパドレナージュは、基本的に健康な人が受けるものです。
圧が強い場合がありますから、注意してください。

そして、リンパ浮腫ドレナージで調べると、よくでてくるのが以下の2つ。

(医療)徒手リンパドレナージと(医療)用手的リンパドレナージ

徒手(としゅ)の意味→手に何も持たない・素手
用手(ようしゅ)の意味→手を使う

調べてみたら、違いはなく両方とも同じリンパドレナージのことでした。

「手を使って素手でする医療行為のリンパドレナージ」という意味ですね。

ことばの意味をひもといてみて、わかったのが次のこと。

「リンパ浮腫ドレナージ」とは。

リンパ浮腫が原因で体内(特にリンパ浮腫の部分)にたまっている余分な水分を、素手でやさしくリンパ系に流してあげて、からだの外に排出する医療ドレナージ。美容ドレナージュとは違う。

ということですね。

ことばの整理の最後に、もうひとつ。

リンパ浮腫ドレナージを患者に施術する医療者のことを、なんと呼ぶのでしょうか。

リンパ浮腫療法士
リンパ浮腫セラピスト
リンパ浮腫指導技能者

などと言うようです。
私は、セラピスト、と言っています。

ちなみに、マッサージとドレナージなどまぎらわしい言葉について、以下のような意見をみつけました。
ご参考まで。

2010年にリンパ浮腫治療における用語の統一が行われ、「マッサージ」はいわゆる肩や腰の凝りをとるための「マッサージ」であり、リンパ浮腫における「マッサージ」は優しく皮膚をさするように行うもので、本質的には異なるものなので「リンパドレナージ」として区別しようということになりました。

ドレナージとは「排液」という意味で、むくみの液(リンパの液)を皮下から排液すると言う意味です。

引用:一般社団法人 日本リンパ浮腫学会

では、今回のお話にもどりましょう。

リンパ浮腫ドレナージをご紹介します【病院3カ所の違いと感想あり】

マッサージとは違い手のひらでやさしく

リンパ浮腫ドレナージは、リンパ浮腫が原因でたまってしまった余分な水分を、体の外にだします。

体の外にでる、というのは、最終的に尿となってでる、ということです。

受ける前は、マッサージのように体をぐいぐい押して、もんで、水分を膀胱に集めるようなイメージでしたが、ぜんぜん違います。

実際のドレナージはどんな感じか、簡単に。

  • 皮膚の上に、びったりと手のひらをあてます
  • 手をあてたまま、まずは手のひらを離さず皮膚に沿って静かに動かします
  • 手のひらよりちょっと先の皮膚をひいてくるような感じで、手のひら全体で皮膚を動かします
  • そして、手のひらを動かしながら、少しずつずらしていく
  • 手のひらで皮膚を押す圧力は強くなく、でも、軽すぎません

皮膚の下にある細いリンパ管についているヒモを動かして、リンパ管の表面にある水分の出入り口を開けてあげるとイメージしてください。

その出入り口から、たまったリンパ液や脂肪の細胞などをリンパ管の中に移動させて、排出させます。

リンパ液は、血液のように勝手に流れていくことができないので、リンパ管を動かしてあげて流れを助けないといけません。

皮膚の下にあるリンパ管は細いですから、ぐいぐい指で押したり、叩いたり、手のひらや指で強く圧力をかけると、かえって流れを悪くしてしまいます。

だから、リンパドレナージは、ゆっくりやさしくする、というわけです。

服はすべて脱ぐ

初めてリンパ浮腫と診断された病院で、その日のうちにリンパ浮腫ドレナージを受けました。

服も下着もすべて脱いで用意された紙パンツをはくと知ったときは、ちょっと衝撃でした。

せんぶ脱ぐ、ということに、日本人はなんだか抵抗あるんですね。

でも、すぐ慣れました。

リンパ浮腫ドレナージは、なぜゆっくりやさしくしなくてはならないか、がわかったら、全部脱ぐわけがものすごく納得できました。

今では全部脱がないところだと、ちゃんとドレナージできるのかな、と気になります。

服の上やタオルの上から手のひらでゆっくりやさしくなでても、皮膚の下のリンパ管に繊細に伝わらないですから、排液もうまく行かないと思います。

施術するのは国家資格のある医療者

リンパ浮腫ドレナージを施術できる人を、セラピストと言っています。

一般的には、次の国家資格を持つ人が、リンパ浮腫の保存的治療を行う技術や知識を習得する講習会に参加して、リンパ浮腫ドレナージのセラピストの資格を得ることができます。

医師
看護師
理学療法士
作業療法士
あんまマッサージ指圧師

リンパ浮腫は、主に子宮がん・乳がんの、リンパ節をとる手術や放射線治療が原因です。

ですから、ドレナージの施術をしてもらうときに、基礎的な医学の知識や技能がないと心配です。

それと、きちんと体のリンパ系について医学的に学んでいない施術者は不安ですから、資格がないとダメですね。

リンパ浮腫発症直後は、医療ドレナージではない、いわゆるマッサージ・美容ドレナージュ・アロマオイルマッサージなどは怖くて受けられない、と避けていました。

けれど、外科治療と保存治療でリンパ浮腫が落ち着いてきたら、主治医のOKをもらって、医療ドレナージ以外のマッサージにどんどん行っています。

リンパ浮腫の部分には触らないでください、と言って、やってもらっています。

リンパ浮腫ドレナージ以外のマッサージを受けたいときに少しでも不安があったら、必ずリンパ浮腫専門医に相談してから行くことを、お勧めします。

ほとんど健康保険は使えず自由診療

リンパ浮腫ドレナージは、多くの病院・治療院が自由診療で施術していて、お金がかかります。

自由診療の場合は、ドレナージを受ける病院や治療院によって、値段が変わってきます。

ちょっと調べても、値段はいろいろですね。

  • 10分ごとに1,100円
  • 腕は40分4,000円 脚は50分5,000円
  • 30分3,780円(税込み) 50分5,960円(税込み)

平成29(2017)年から、保険診療でリンパドレナージを施術する病院がでてきましたが、いまでも自由診療の病院が多いようです。

初めてリンパ浮腫ドレナージを受けるときは、病院や治療院に料金のことを聞くことを、お勧めします。

リンパ浮腫ドレナージを受けるときには、いくつかの注意点があります

リンパ浮腫の部分を強くもむと炎症が起きやすい→強いと感じたらすぐセラピストに言う

リンパ浮腫の部分が赤い、熱がある、などの炎症があるときはドレナージを受けない

リンパ浮腫ドレナージだけ受けていてもリンパ浮腫はよくなりません

心臓や腎臓の病気を持つ人は、必ずリンパ浮腫専門医に相談しましょう

ここからは、実際に3ヶ所の病院で受けた、リンパ浮腫ドレナージの感想です。
ご参考までに。

3ヶ所の病院でリンパ浮腫ドレナージを受けました 感想です

①リンパ浮腫専門医のいる保存治療を行う内科
②漢方治療院マッサージ部門のリンパ浮腫ドレナージ
③リンパ浮腫専門外来のある大きな病院

順に感想を紹介していきます。

3ヶ所とも自由診療です。

①リンパ浮腫専門医のいる保存治療を行う内科

初めてリンパ浮腫と診断された都内の内科病院です。

ここでちょっと横道です。

セルフケアのプログラムとして、リンパ浮腫の人に「自分でできるリンパ浮腫ドレナージ」を指導している病院があります。

基本的には資格のあるセラピストが、リンパドレナージをするのでした。

でも、自分で自分のドレナージをする、家族がリンパ浮腫の人にする、というのはあり、なんですね。

「シンプル リンパドレナージ」とか「セルフ リンパドレナージ」といったりしているようです。

この、東京にあるリンパ浮腫専門内科病院は、セルフドレナージの指導をきしてくれました。

そのあとで、セラピストの施術も勧められ、受けてみました。


研修中のセラピストも立ち会いましたが、事前にそのことわりがありませんでした。

施術中に、研修生に指導するのはまったくかまいません。

ところが、施術中ずっとセラピストと研修生が、治療とは関係のない話をしていました。

せっかくのドレナージでしたが、リンパもよく流れなかったように感じてしまいました。

院長のリンパ浮腫専門医は、ベテランで頼もしかったのですが。

悩んだのですが、この病院に行くのは、やはりやめました。

②漢方治療院内のマッサージ部門のなかのリンパ浮腫ドレナージ

3ヶ所の病院のなかで、ピカいちでした。

自宅から歩いて5分というところにあり、期待せずに行ってみましたが、大当たり。

正確には病院がいいのではなく、セラピストが私にとっては、最高峰です。

「マッサージとは違い手のひらでやさしく」の項目でご紹介した以下ですが。

皮膚の上に、びったりと手のひらをあてる

手をあてたまま、まずは手のひらを離さず皮膚に沿って静かに動かす

手のひらよりちょっと先の皮膚をひいてくるような感じで、手のひら全体で皮膚を動かす

手のひらを動かしながら、少しずつずらす

手のひらで皮膚を押す圧力は強くなく、でも、軽すぎない

まさに、この通りです。

もちろん全部脱いで、紙パンツ。

しかもドレナージが単調にならず、リンパ浮腫でかたくなっているところは絶妙の圧でほぐしたり、上手です。

私のリンパ浮腫の状態に合わせたいろいろな技のくり出し方が、とてもすぐれていました。

ここでリンパ浮腫ドレナージを受ける直前には、トイレをすませるようにしています。

それでもドレナージが終わった直後は、尿がたくさんでます。

排出大成功! 100点! と言いたいところです。

が、セラピストが1人で週に1日しかいてくれないので、予約がなかなかとれません。

この点だけは、残念です。でも、またがんばって予約してみるつもりです。

③リンパ浮腫専門外来のある大きな病院

この病院は、リンパ浮腫専門外来を始めてから2年ほどですが、医師がすばらしい。

私は、リンパ管静脈吻合手術(LVA)を受けましたが、リンパ浮腫の調子がさらによくなりました。

同じ病院内で、看護師と理学療法士のセラピストが数名、リンパ浮腫ドレナージを施術しています。

主治医が超音波検査でリンパの流れをかなりくわしくチェックしてくれて、「セラピストにはこの部分をこの方向でドレナージするように伝えて」とアドバイスしてくれます。

担当のセラピストに伝えると、その方向にリンパを流してくれます。

リンパの流れは、実はひとりひとり違うそうですから、これは納得できますね。

私の担当セラピストは、とてもやさしくて、大好きです。

ドレナージのしかたも、ひたすらやさしくゆっくりタイプです。

でも。

服は、全部脱がない方式です。

服を着たままのドレナージを希望する人が多い、と聞いて、びっくりです。

恥ずかしいのかな、と思いますが、効果を考えると残念です。

私は、せめてブラをはずしたりボトムスや上着を脱いで、受けます。

この病院では、保存的治療・外科治療を同じ病院内で受けられるので、便利です。

ただし、外房の先のほうにあるので、東京に住む人には通院が大変かもしれません。

おわりに

はじめて、リンパ浮腫のドレナージを受けてください、と言われたとき。

よく聞く美容のリンパマッサージやリンパドレナージュとたいして違わないんだろう、くらいに考えていました。

全然違いました。

手のひらに何もつけないで、やわらかくゆっくり動かしていくリンパ浮腫ドレナージ。


そうやって、リンパ浮腫の皮膚の下にたまってしまったむくみを、体の他の元気なリンパ節に誘導していくのです。

そして、ドレナージ(排液)する。

皮膚のかたさや状態をよくしてくれる役目もあります。

自由診療が多くて、ちょっと料金が高いのが困りますが、間があいても継続して受けると、きっと効果がでると思っています。

今後は、セルフリンパドレナージをもっとまじめに追求してみたい、と考えています。

リンパ浮腫ドレナージを受けようと思っている人にとって、少しでも参考になれば、嬉しいです。

健康な人にも、役に立つお話だと思います。

最後までお読みいただき、ありごがとうございました。